ベランダでアジサイをコンパクトに育てる方法

アジサイ

アジサイは路地や庭植えじゃないと育てられないと思っていませんか?
ベランダで10年間アジサイを鉢植えで育てている私が
ベランダでアジサイをコンパクトに育てる方法をお伝えします!

ベランダでアジサイをコンパクトに育てる方法:アジサイの特徴

アジサイとは

分類:アジサイ科アジサイ属
学名:Hydrangea marcrophylla 
英名:Hydrangea
和名:紫陽花

アジサイの特徴
アジサイはもとももと日本に生息していた植物なので、初心者さんでもコツを掴めばとても簡単に育てることができます。

アジサイは落葉の低木で地植えにすると1m~2mくらいの大きさに育ちますが、
ベランダでアジサイをコンパクトに育てると、鉢のサイズや剪定の仕方にもよりますが、年数を重ねても50センチくらいの大きさで管理することが可能です。

ベランダでアジサイをコンパクトに育てる方法:アジサイの品種選び

ベランダでアジサイをコンパクトに育てるために、どんな品種がいいの?と悩まれるかもしれませんが、剪定を毎年行っていればどの品種を選んでも大丈夫です。

それでも、店頭では色々なアジサイがあって選ぶのに迷いますよね。
大まかに4つのタイプに分けたので、お気に入りを見つけるヒントに活用してみてください。

ガクアジサイ

中心の粒々した花の周りを、花型の額が取り囲んで咲くのがガクアジサイです。

日本原産のアジサイなので丈夫で育てやすいのが特徴です。
通常、額は一重咲ですが、八重咲の豪華なタイプも出回っています。

私がベランダで育てているガクアジサイ「スプリングエンジェル」は室内管理すると、冬に咲くタイプ!
ベランダでコンパクトに育てるのに向いているアジサイです。私は白を育てていますがピンクもあるようです。

ホンアジサイ(西洋アジサイ、ハイドランジア)

日本のガクアジサイを海外で手毬状に品種改良したものです。
通常、西洋アジサイ、ハイドランジアで流通しています。

近年母の日のギフトが、カーネーションからアジサイにシフトしてきていますが、その理由の一つが、色や形のバリエーションが増えたことと、見た目の豪華さだと思います。

ガクアジサイ同様に品種改良が進んでいて、選ぶのに迷うほどです。

アジサイは日陰で咲いているイメージがありますが、日向のほうが花付きがよくなりますが、日差しが強くなってるくと葉焼けしやすかったり、水切れを起こしやすいので、真夏には半日陰に場所を動かせ、日光管理がしやすいベランダガーデナーにぴったりの植物だと思います。

公園や路地で大きく成長するイメージですが、適切に剪定をすることで
アジサイをベランダでコンパクトに育てることができるので、ぜひお好きな品種を選んでみてください。

ヤマアジサイ

日本各地で自生している野生のアジサイです。ガクアジサイ、ホンアジサイに比べると枝が細く、花も小ぶりで優しいイメージ。

ガクアジサイ、ホンアジサイと同じように育てていますが、置き場所にやや注意が必要です。

なぜなら、ヤマアジサイが自生している場所は、その名の通り山の中。そして沢沿いになので、1日中日の当たる場所では弱ってしまいます。

私はヤマアジサイの「白扇」という品種を育てています。最初はライムグリーン色が咲き進むと真っ白になる、涼しげなアジサイです。
花の大きさは握りこぶしくらいで、鉢いっぱいに花がつくと本当に綺麗でおススメです。

 

ベランダでアジサイをコンパクトに育てる方法:鉢・土選び

アジサイの苗を手に入れたら、鉢に植え付けましょう。

ベランダでアジサイをコンパクトに育てるコツの1つは鉢選びです。
基本的にどんな鉢でも育てることは出来るのですが、私は釉薬がかかった鉢、もしくはプラスチックの鉢をお勧めします。

なぜなら、アジサイは水が好きな植物だからです。

釉薬がかかった鉢、プラスチックの鉢は、素焼きの鉢よりも水持ちがいいので、
水の好きなアジサイにはぴったりでです。

また、私が育てている早咲きアジサイ「スプリングエンジェル」のように
冬に室内に入れて開花調節をしたい時も、釉薬がかかった鉢、プラスチックの鉢は
汚れを落としやすく室内での見栄えもいいですよね。

ベランダでアジサイをコンパクトに育てても、開花するとボリュームが出ます。
浅い鉢よりもやや高さがある鉢の方がバランスよくおしゃれに見えますよ。

 

アジサイは土の酸性具合によって花色が変わると言われています。
ですので、最初に植え付ける時は市販の草花用培養土でも育てることができますが、
お持ちのアジサイの色に合わせた専用の土を使うと、花色がより綺麗になります。

もちろん自分でアジサイ用の土を作ることもできます(赤玉小粒7:腐葉土3)が
常にスペースとの戦いのベランダガーデナーには市販の培養土を使って、花色が関係してくる酸度調整は肥料で行うのが簡単でおススメです!

植え付け時期

鉢、土の準備が出来たら早速植え付けです!

アジサイが一番多く流通するのは母の日ですが、花が付いている時期の
植え替えはアジサイの元気がなくなるのでお勧めしません。

花後~6月まで、もしくは葉が落ちる落葉時期に行いましょう。

ベランダでアジサイをコンパクトに育てる方法:管理方法

置き場所

私は、ガクアジサイとホンアジサイ(西洋アジサイ、ハイドランジア)、ヤマアジサイを育てていますが、ほぼどれも同じような管理をしています。

わが家のベランダの軒が深いので、ちょうど大きな木の下のような光環境で育てています。

具体的には、秋から冬にかけて、太陽の軌道が低い時期は、ベランダに直射日光が入ります。
春から夏にかけて、太陽の軌道が高くなると、軒に遮られて太陽の直射日光が入らず、明るい日陰の状態になります。

ただ、四方がコンクリートですので、風向きによってかなり蒸し暑くなりますし、夜温は下がりません。

そのような「落葉樹の下」のような環境下でアジサイにとっては、恵まれた環境だと思います。

私が気を付けているのは、ガクアジサイとホンアジサイは、春から花が咲く時期にかけて、なるべく光が当たる場所に移動している点です。

なぜならアジサイは、日が当たらない場所で育つイメージがありますが、実はしっかり光を浴びないとヒョロヒョロと間延びしてしまい、花付きも悪くなってしまうからです。

ただ、真夏の直射日光の下では、水を好むアジサイは水切れしやすく、葉焼けするするので半日陰に移した方が良いです。

何度も何度も水切れを起こすと、アジサイそのものが弱り最終的には枯れてしまうこともあるので、真夏の置き場所には注意しましょう。また、先にも述べましたが、ヤマアジサイは通年半日陰でも花が十分に楽しめるくらい咲きます。

逆に、冬の間は葉が全て落ちてしまい休眠するので、ベランダのどの場所でも問題ありません。私はかなりベランダの隅に追いやっています。

水やり

水やりは、葉が付いている時期は乾いたらたっぷりと鉢底から水が流れ出るくらいあげます。
真夏は、環境や天候によっては朝晩水やりをしたほうが良い場合もあります。
秋から冬にかけて、葉が落ちてからは鉢が乾くまで時間がかかるようになるかもしれません。
鉢の表面をよく見てあげてくださいねー。

ベランダでアジサイをコンパクトに育てる方法:上手な肥料のあげ方

ベランダでアジサイをコンパクトに育てるためには、しっかりとした土台を作る必要があります。そのためにも、適切に肥料をあげましょう。
肥料でアジサイの花色調整も可能なので、ぜひ覚えてくださいねー。

肥料をあげる時期

花が終わった後(7月から9月):花が終わり「お疲れ様。今から花を咲かせた分の力を取り戻してね!」のお礼を込めて、即効性のある化成肥料をあげています。また、液体肥料(私はハイポネックス)も2か月に一度ほど上げています。
暑さでちょっと元気がないと感じたり、新芽が芽吹くころに活力剤(おススメはリキダス)をあげると花付きや花色がぐっとよくなりので、ぜひあげてみてください。

落葉時期(11月から2月):落葉時期は、アジサイの成長がゆっくりになるので、春の芽吹きの時期に元気よく新芽を出せるように有機質の固形肥料をあげています。

鉢でアジサイを育てていると、どうしても自然の循環の中かから取り残されるので、鉢の中の土が固く古くなっていきます。また、アジサイが吸収しきれなかった化学肥料の残骸も土が固くなる原因の一つです。
そこで、本来ならば毎年植え替えをしてあげるのがベストなのですが、それも大変なので、土壌改良の意味も込めて落葉時期に有機質の肥料をあげています。

ただし、有機質肥料だけでは土壌改良は万全ではないので、2~3年に一度は土を変えてあげると良いと思います。

アジサイの花色調整と肥料の関係

買ったアジサイの色が翌年には違う色になった。もらって差し木したところ、思った色と違う色だった。そんな不思議なことがよく起きるアジサイ。

それは、アジサイが土の酸度によって花色を変える性質があるからです。でも
ベランダでアジサイをコンパクトに育てようとしている方には好都合でもあります。
なぜなら、路地に植えるより鉢植えの方が、土の酸度コントロールが簡単だからです。

その酸度コントロールを肥料でしましょう!

アジサイの花が赤~ピンク系向きの肥料

花が赤~ピンク系のアジサイは、土がアルカリ性に傾いていると色が綺麗に出ます。

リン酸成分を高め、土壌をアルカリ性にしてアルミニウムイオンの吸収を抑えると
赤色や桃色の発色がよくなると言われています。

赤色を綺麗に出す専用肥料に加えて石灰をまくと綺麗な色が出やすくなります。

アジサイの花が青系~紫家にあげる肥料

青~紫色のアジサイは土が酸性に傾いていると色が綺麗に出ます。

土壌を酸性にするとアルミニウムイオンを吸収しやすくなり青色の発色が良くなると言われています。

そこで、青色を綺麗に出す専用肥料に加えて、鹿沼土、ピートモスを少し足すと発色が良くなります。

アジサイの花が白系にあげる肥料

白い花は基本的に花色に変わる色素を持っていないので、どんな肥料をあげても大丈夫ですが、しいていうなら青色専用の肥料が良いと言われています。

白いアジサイは色素を持たないと言われていますが、我が家の白い西洋アジサイ(品種不明)は、年々薄い水色になってきているので、今年は青色専用肥料をあげてみようと思っています。

また、白いヤマアジサイ「白扇」は真っ白のままです。ヤマアジサイはもともと、酸度の影響を受けにくいとのことなので同じような環境、土で育てていてもやっぱり個体差はあるのかもしれませんね。

 

ベランダでアジサイをコンパクトに育てる方法:剪定のコツ

ベランダでアジサイをコンパクトに育てるためには剪定が欠かせません。
私は年に一度だけアジサイを切ることで何年もベランダでコンパクトにアジサイを育ててきました。

ベランダでアジサイをコンパクトに育てる剪定方法

アジサイの剪定の時期は、花後すぐです。遅くても7月末までには剪定しましょう。
理由は、冬にはすでに来年咲く花の赤ちゃんが付いているから!
冬になると、アジサイの葉が落ちて切りやすくなるのですが、ここで小さく切ってしまうと翌年花が咲かなくなってしまうので要注意です。

これぐらい(画像は7月中旬です)になったら、剪定をおススメ。

私は、アジサイを切り花としても楽しむので、7月にはほとんど花がない状態です。
このように、咲いたら切る。を繰り返すことで切り忘れた!ということが減りますよー。

また、切る場所ですが、基本は葉が付いている場所のすぐ上。花がついている先端から
二節下くらいを目安にきると良いと思います。

 

アジサイは丈夫ですが、7月に小さく切りすぎると枯れることもありますので
毎年コマメに剪定するのがおススメです。

ただ、剪定を忘れてしまって大きくなり過ぎて一気に小さくしたい!
引っ越しすることになった!
ベランダが狭いと家族からクレーム・・・・
そんな時は、半分くらいのサイズに切ることもできます。
ただ、アジサイ自身の修復に養分を使うので翌年の花数が減ったり、花が小さくなることもあります。

毎年コマメに剪定しているとあまりないのですが、思い切って半分のサイズに!と思ったら
冬に葉が落ちてから剪定したいほうが、アジサイへのダメージは少なくなります。

ベランダでアジサイをコンパクトに育てる方法:病害虫対策

あまり病害虫にかからないアジサイですが、日光不足や肥料過多によって
元気がなくなると発生しやすいように思います。

まずは、健康なアジサイを育てるようにしてみてください。

アジサイにつきやすい虫

アブラムシ:緑色から黒褐色など色は様々。小さく群生しているのが特徴。
私はティッシュでふき取るのが一番効果的で早いと思いますが、虫が苦手な方は市販の殺虫剤をかけると、わりとすぐに対処出来ます。

カイガラムシ:色々な形状のものがいますが、見た感じ虫に見えない、あまり動かないので油断しがちですが、発生するとしぶとく何度もつくのでとても厄介です。
主に枝や葉の裏側につきます。固い甲羅を背負ったもの、白い綿毛のようなものが一般的かもしれません。ティッシュでは取り切れないので、歯ブラシでこすりとり、さらにカイガラムシ専用の薬剤をかけるのが効果的です。
越冬や産卵して翌年にも発生しやすいので、一度見かけたらよく観察して早めに対処していきましょう。

アジサイがかかりやすい病気

うどん粉病:風通しが悪いと発生しやすいです。葉や花に白っぽい粉がついたようになります。
水滴で菌糸が飛ぶので、水をかけて洗い流そうとするのは逆効果です(←知らない時に試していました)
発生初期でしたら、病気になった葉を取り除き、風通しの良い場所に移動します。鉢の底にブロックなどを置いて風を通すのも効果的です。

また、花に発生した場合も、完治は難しいので病気がひどくなる前に切り取りましょう。
病気の部分を取り除いても、菌糸はいる場合多いので殺菌剤の散布をお勧めします。

炭疽病: 葉や茎、花が黒ずんでシミのように広がり、やがて腐って枯れます。
うどん粉病と同様に、菌で広がるので見つけたら早めに切り取り殺菌剤の仕様をおすすめします。

また、風通しをよくするように心がける、水やりの時は葉ではなく土にかけるようにします。

ベランダでアジサイをコンパクトに育てる方法:まとめ

ベランダでアジサイをコンパクトに育てる方法をお伝えしてきましたがいかがでしたか?

まとめ
ベランダでアジサイをコンパクトに育てる方法は品種選びが大事
ベランダでアジサイをコンパクトに育てる方法は鉢と土選びが大事
ベランダでアジサイをコンパクトに育てる方法は肥料に気を付ける
ベランダでアジサイをコンパクトに育てる方法は毎年花後の剪定がポイント

地植えで大きく育つイメージがあるアジサイも、コツを押さえれば、ベランダでコンパクトに育てることが出来ます。
品種改良が進みさらに魅力的な花色、形をベランダでコレクションするのも夢ではありません。
もともと、日本に生息していたアジサイですので、コツを掴めば園芸初心者の方にも簡単に育てられる花ですので、ぜひチャレンジしてみてくださいね。

 

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